真夜中の寒さ
久方ぶりの1人と一匹の夜。
毛玉だらけだった犬をバリカンでマルガリータにしてお互い寒いので眠る直前までコタツで寄り添っていた。
風邪だけはひかぬようヤツが棲む小さなマイホームに毛布をブッ込んでおいた。
しかし1人足りないだけで全く口を開かぬし、考えも思いつかず、飯などカップ麺で味気ないのがさらに味気なく、シーフードなどパイタンスープはただの白湯レベル。
とりあえず明日に備えインスタント食品を口に流し込んだ。
しかし今日は冷える。
明日はバンドの練習。
必要だった新しいエフェクターが届くのでそれをスタジオで使うのが楽しみだ。
仕事も今日で去年からの持ち越し終えて仕事納め。
また来週にはご新規の方がいらっしゃるようなのでまあ一安心。
ゆっくりしようにも実家から泥酔した親から電話。
最初はよかったが結局、最後は金の催促。
うちより良い生活してんのに何を言うてはるんですかと言いたいが、まあ相手は酔っ払い。
途中で疲れてしまい、安定剤を飲んで電話に戻ると1人で喋っていた。
これにも慣れたもんで、ああいつものように飲んで悪酔いしてるのだなぁと思いつつ、生まれてこのかたシラフの姿を見た事がなく、下戸の自分からしたら破滅型のロックンローラーに見えて尊敬の念を抱いている。
来月で57になるそうで換算すると40年近く飲んだ計算。
こんだけ飲んでるのはモーターヘッドのレミー・キルスターくらいしか知らない。
いつか映画を撮りたく思っている自分としては極悪レミーならぬ、極悪マミーという映画を考えており、キャスティングは誰にしようかと悩むところである。
当の本人は真っ当だと思っているので絶対、出演は難しいであろう。
今日の名言は、親は子供を選べないというコペルニクス的転回の発想であった。
あまり相手にはしたくないが、健康を願っている。
そんなマミーに誕生日プレゼントを用意している自分の胸中はとりあえず物あげとけば当分の催促がないであろうという魂胆だけである。